第19回 ソフトウェア工学の基礎ワークショップ

FOSE 2012 in 湯布院

基調講演

講演者
千葉 滋(東京大学大学院情報理工学系研究科)

講演題目
「『スクリプト言語の作り方』の作り方」

概要
コンパイラの講義は、情報科学の成果を示すのに適した講義のひとつである。とくに構文解析では理論と実践がよく連携しており、理論的な成果が実用的なコンパイラを作る上で非常に役立っていることを学生に示せる。この他にも、コンパイラ、あるいは言語処理系は、手頃な複雑さと大きさをもったソフトウェアであるためか、新しいプログラミング言語やプログラミング技術、ソフトウェア工学の手法の有効性を示す舞台としてしばしば使われてきた。本講演では、拙著「スクリプト言語の作り方」の執筆の動機や意図を述べ、比較的最近のプログラミング言語分野の研究成果を言語処理系の作り方を解説しながら筆者がどのように紹介しようと試みたかを示す。合わせて、コンパイラの講義でどのようなことを学生に伝えられるかを考える。


参考URL

プログラム案(10月11日版)

フルペーパー(発表時間:20分、質疑応答:10分)、ショートペーパー(発表時間:13分、質疑応答:7分)の予定です。

12月13日(木)

第1会場 第2会場
14:00~14:30 受付
14:30~14:45 オープニング
14:45~15:45 基調講演
  • 「『スクリプト言語の作り方』の作り方」
    千葉 滋(東京大学大学院情報理工学系研究科)
15:45~16:00 休息
16:00~17:00 ライブ論文・ポスター発表
ライブ論文
  • OSSにおける開発者とコミッターの組み合わせがパッチ検証期間に与える影響の分析
    ○戸田航史(福岡工業大学)
  • 数理計画モデルに基づいた効果的なテスト計画に関する考察 -- 実行履歴を用いたテストの推薦
    ○阿萬裕久(愛媛大学),佐々木愛美,○久連石圭,小笠原秀人(株式会社東芝)
  • C-Helper: C言語初学者向け静的解析ツールの提案
    ○内田公太,権藤克彦(東京工業大学)
  • データ並列を用いたポインタ解析の高速化
    ○石井 惇志,権藤 克彦(東京工業大学)
  • DB アクセス問題の抑止を目的としたJavaバイトコードの静的解析の試み
    ○梅村晃広,宮田俊介,神谷慎吾,塚本英昭(日本電信電話株式会社)
  • ファイル保管サービス統合支援環境の構築と実践
    ○伊藤恵,野呂篤志(はこだて未来大学)
  • OSS開発における不具合修正タスクの割当支援へ向けて:整数計画問題の応用
    ○柏祐太郎,大平雅雄(和歌山大学)
  • Source2UPPAAL: ソースコードの効率的な検証へ向けた開発者支援ツールの検討
    ○谷沢智史,西村一彦(株式会社ボイスリサーチ),青木善貴(芝浦工業大学),小形真平(信州大学),松浦佐江子(芝浦工業大学)
  • ファイル名を利用したソースコードの機能別グループ化
    垣谷広輝,○佐藤健広,○田邉純輝,平山雅之(日本大学)
  • 不具合検出過程におけるサブゴールに着目した検出効率の比較
    ○西口絢人,上野秀剛(奈良工業高等専門学校)
  • ソフトウェア開発の状況を定量的に把握するマネジメント支援ツール
    ○大和田裕,山下博之(情報処理推進機構)
ポスター発表
  • モデル検査器により出力された反例に基づく誤り特定ツール
    ○陳適,青木利晃(北陸先端科学技術大学院大学)
  • リポジトリマイニングにおける3つの進化に対応した分析ツールE-CUBEの構築
    ○山下一寛,亀井靖高,久住憲嗣,鵜林尚靖(九州大学)
  • Alloyを用いたリポジトリマイニング向けDSLの構築支援
    ○黄長贇,亀井靖高,久住憲嗣,鵜林尚靖(九州大学)
  • 低コストを重視したテスト工程の計画
    ○柿元健(香川高等専門学校)
  • Web API設計パターンの提案と既存Webサービスの分析
    ○山崎礼華,伊藤恵,奥野拓(はこだて未来大学)
  • リポジトリマイニングにおけるGPGPUの利用とその効果
    ○永野梨南,亀井靖高,久住憲嗣,鵜林尚靖,福田晃(九州大学)
  • リポジトリマイニングのための外部ドメイン専用言語の提案
    ○中村央記,亀井靖高,久住憲嗣,鵜林尚靖,福田晃(九州大学)
  • 説明基盤:組み込みシステムの要求仕様を形式的に分析・検証する一手法
    ○今井健男,岩政幹人,遠藤侑介,酒井政裕,鳥居健太郎(株式会社東芝)
  • テスト不確定性を考慮したソフトウェア信頼度曲線に関する考察
    ○本田澄
  • Feature Location 技術を開発者は使いこなせるか
    ○風戸広史,大島剛志(日本電信電話株式会社),石尾隆(大阪大学),林晋平(東京工業大学)
  • メソッド単位でのレビュー計画に対する 0-1 計画モデルの応用 --- メソッドの複雑さと規模,メソッド呼出し関係の定式化 ---
    ○井上慎也,阿萬裕久(愛媛大学)
  • フォールトパターンを用いたデバッグ支援
    ○張漢明,沢田篤史(南山大学)
  • コーディング規約違反の推移に基づくソフトウェアの品質評価に向けて
    ○高井康勢,渥美紀寿(名古屋大学),小林隆志(東京工業大学)
  • Historef:編集履歴リファクタリングの支援ツール
    ○林晋平(東京工業大学),大森隆行(立命館大学),善明晃由(東京工業大学),丸山勝久(立命館大学),佐伯元司(東京工業大学)
  • チケット駆動開発を活用した小規模高速ソフトウェア開発の実証実験
    ○小山裕司,中鉢欣秀(産業技術大学院大学)
  • Flashプラットフォーム用バイナリウィーバーの提案
    ○福田浩章,畔上剛(芝浦工業大学)
17:00~18:00 デモ&ポスター展示
18:00~21:00 休息・夕食
21:00~23:00 ナイトセッション

12月14日(金)

第1会場 第2会場
09:00~10:20 <ショートペーパー>開発手法とツール
 セッションチェア:林晋平(東京工業大学)
  • ユーザビリティ向上に向けた要求定義段階におけるGUIプロトタイプ構築
    ○柴田博成(早稲田大学),白銀純子(東京女子大学),岩田一(神奈川工科大学),深澤良彰(早稲田大学)
  • アーキテクチャー探索のためのモデル駆動開発手法
    小野康一,○河原亮,坂本佳史,中田武男(日本アイ・ビー・エム株式会社)
  • デバッグ支援ツールのための実行ログ生成ツール
    ○星孝一郎,神田翔太,杉山安洋(日本大学)
  • 文脈を考慮したHTML4からHTML5への書き換え方法の提案
    ○蜂巣吉成,吉田敦,張漢明,野呂昌満(南山大学)
<ショートペーパー>検証
 セッションチェア:権藤克彦(東京工業大学)
  • モデル検査ツールにより出力された反例に基づく誤り特定手法
    ○陳適,青木利晃(北陸先端科学技術大学院大学)
  • SMTを活用したJavaプログラム解析フレームワークの設計
    ○佐々木幸広,岡野浩三,楠本真二(大阪大学)
  • 情報制御システムのモデル検査における状態空間分割による探索手法の提案
    ○小山恭平(茨城大学),小飼敬(茨城工業高等専門学校),上田賀一(茨城大学),山形知行,武澤隆之,中野利彦(株式会社日立製作所)
10:20~10:35 休息
10:35~11:35 <ショートペーパー>メトリクスと性能
 セッションチェア:伊原彰紀(奈良先端科学技術大学院大学)
  • ソースコード改変におけるコメント文の相対的な変化量に着目したフォールト潜在性の分析
    ○浅野遼平,阿萬裕久(愛媛大学)
  • 性能予測へのソフトウェアメトリクスの適用検討
    ○中尾早苗, 茂岡知彦(株式会社日立製作所)
  • 組込みシステムの性能評価のための共有メモリーの固定優先度調停の確率モデル
    ○河原亮,小野康一,中田武男(日本アイ・ビー・エム 株式会社)
<ショートペーパー>要求分析
 セッションチェア:沢田篤史(南山大学)
  • ゴールモデルの構造に基づいた共通ゴール判別手法の提案
    ○中村祐貴,本田耕三,中川博之,田原康之,大須賀昭彦(電気通信大学)
  • シナリオの事前条件と事後条件の定義支援手法
    佃俊徳,○大西淳(立命館大学)
  • 要求分析におけるCRUD観点のモデル検査技術の適用
    ○青木善貴(芝浦工業大学),小形真平(信州大学),奥田博隆,松浦佐江子(芝浦工業大学)
11:35~13:00 昼食
13:00~14:30 <フルペーパー>アルゴリズムと解析
 セッションチェア:岡野浩三(大阪大学)
  • 組込みシステム検証のための協調解析手法
    ○古川覚,上田賀一(茨城大学),中島震(国立情報学研究所)
  • LTL式からBuchiオートマトンへの高速な変換法
    ○望月翔平,島川昌也,萩原茂樹,米崎直樹 (東京工業大学)
  • 変数に格納されるオブジェクトの型を仮定した仮想メソッド呼び出し解決手法
    ○鹿島悠,石尾隆,井上克郎(大阪大学)
14:30~14:45 休息
14:45~16:15 <フルペーパー>ソフトウェア品質
 セッションチェア:上野秀剛(奈良工業高等専門学校)
  • バグモジュール予測を用いたテスト工数割り当て戦略
    ○中野大輔,門田暁人,松本健一(奈良先端科学技術大学院大学)
  • DePoT : Webアプリケーションテストにおけるテストコード自動生成テスティングフレームワーク
    ○青井翔平,坂本一憲,鷲崎弘宜,深澤良彰(早稲田大学)
  • Webアプリの動的部分に着目したグレーボックス統合テストとテンプレート変数カバレッジの提案
    ○坂本一憲(早稲田大学),海津智宏,波村大悟(グーグル株式会社),鷲崎弘宜,深澤良彰(早稲田大学)
16:15~16:30 休息
16:30~18:00 <フルペーパー>プログラム理解
 セッションチェア:名倉正剛(日立製作所)
  • 統合開発環境におけるコード補完の繰り返しに関する調査
    ○大森隆行,桑原寛明,丸山勝久(立命館大学)
  • 命令の乱雑さに基づくプログラム理解性の評価
    ○二村阿美,門田暁人(奈良先端科学技術大学院大学),玉田春昭(京都産業大学),神崎雄一郎(熊本高等専門学校),中村匡秀(神戸大学),松本健一(奈良先端科学技術大学院大学)
  • DOPGを用いたオブジェクトの振舞い予測手法
    ○脇阪大輝,眞鍋雄貴,石尾隆,井上克郎(大阪大学)
18:00~21:00 休息・夕食
21:00~23:00 ナイトセッション

12月15日(土)

第1会場 第2会場
09:00~10:00 <ショートペーパー>開発・教育管理支援
 セッションチェア:門田暁人(奈良先端科学技術大学院大学)
  • 編集操作履歴の再生における粗粒度な再生単位
    ○桑原寛明,大森隆行(立命館大学)
  • 情報検索手法を用いた開発支援システム間の情報統合
    ○谷宗一郎(奈良先端科学技術大学院大学),上野秀剛(奈良工業高等専門学校),伊原彰紀,松本健一(奈良先端科学技術大学院大学)
  • ソフトウェア開発PBLにおけるタスク記録の修正に基づく振り返り手法の提案
    ○福安直樹(和歌山大学),井垣宏(大阪大学),佐伯幸郎(高知工科大学),眞鍋雄貴,楠本真二,井上克郎(大阪大学)
<ショートペーパー>テスト
 セッションチェア:福田浩章(芝浦工業大学)
  • 実装コード不具合検出へのJava PathFinder適用に向けた探索範囲削減手法の検討
    ○前岡淳(株式会社日立製作所),田辺良則(国立情報学研究所)
  • COBOLシンボリック実行によるテストケース生成
    ○前田芳晴,佐々木裕介,松尾昭彦(株式会社富士通研究所),木村茂樹(富士通株式会社),殿岡弘範(富士通アプリケーションズ株式会社)
  • テストドライバのテスト手法に関する一考察
    ○上野哲史,杉山安洋(日本大学)
10:00~10:15 休息
10:15~11:15 <フルペーパー>分析と評価
 セッションチェア:阿萬裕久(愛媛大学)
  • 動的利害相互作用に基づくステークホルダ分析方法の提案と節電問題への適用評価
    ○青山幹雄,木下康介,山下和樹(南山大学)
  • 上流工程比率を用いたソフトウェア開発工数見積もり精度の定量的評価
    ○角田雅照(東洋大学),戸田航史(福岡工業大学),伏田享平(株式会社NTT データ)
11:15~11:35 クロージング